全国きき酒選手権群馬大会の様子(体験参加)

全国きき酒選手権群馬大会の様子(体験参加)

群馬県酒造組合主催の「きき酒選手権」が、令和3年7月10日(土)午後に行われ、体験参加させていただきました。

動画でも撮りました。
動画はコチラを御覧ください。

事前案内の注意事項は、以下の3点でした。
・きき酒も飲酒となることから車での来場は不可
・未成年者、選手以外の入場不可(子連れ参加不可)
・おつまみ等の持ち込み不可

お話を伺うと、昔は事前に軽く飲んで、おつまみをつまみながら参加する方もいたそうで、注意事項に盛り込んだそう。
今は、皆さんの意識が高く、競技志向が強くなっているそうです。
実際、全問正解者も増えてきて優劣が付けづらくなってきたことから、今回から、レベルを上げ、種類も7種類に増やし、全国大会と同じ形での開催になったそうです。

群馬SAKE TSUGUは、「体験参加」という位置づけで、参加させていただきました。

初めて行きましたGメッセ群馬。
当日もワクチン接種の方でたくさんの人の行き来がありました。
そんな中、会議室2か所を会場に、運営されていました。

コロナ禍ということで、今回は参加人数も抽選で20人に絞ったそうです。
上位2名が全国大会出場となっていますので、全国大会まで目指している、上位入賞を目指している方は、今回、抽選にもクリアしなければならなかったのですね。

広い会場に参加者が集まり、開会式が行われました。

長テーブル1台につき、参加者1人。コロナ対策ですね。

群馬県酒造組合の吉田会長の挨拶の後、早速、もう1か所の競技会場に移動です。

競技会場も長テーブル1台につき、参加者1人。

右と左に、それぞれ「ABCDEFG」「abcdefg」のお酒がプラカップに並べられていました。
まずは、右の「ABCDEFG」のトレーのところの椅子に着席。

ここで、「きき酒の方法について」説明がありました。

今いる「ABCDEFG」のお酒のところが第1コーナー。

時間制限7分の間、自由にきき酒をします。
そして、自分好みの順に1から7までの順位を付けて投票用紙に記入します。
投票用紙は、上段に正式な表、下段に参加者控えの表があるので、後で自分で正解状況が分かるように、下段にも記入しておきます。

投票用紙への記入まで含めて、7分です。
「5」が2つあるなど、同じ順位が付いていたら「失格」だそうです。
(凡ミスで失格になりたくないな、と緊張)

その後、2分間のインターバルということで、テーブル左側にある「abcdefg」の椅子に移動して着席します。
こちらが第2コーナーとなります。

そして、同じく、制限時間7分の間に、自由にきき酒をして、自分好みの順に1から7までの順位を付けていきます。
「ABCDEFG」のお酒どれかは「abcdefg」のお酒と同じですので、きき酒が完璧にできていれば、好みの順番1から7は合致する、ということになります。

ちなみに、第2コーナーのきき酒時間中に、第1コーナーに戻ることはできません。
第1コーナーに戻って、味を確認することはできないのです。

以上のきき酒を、まず予選として全員で行い、上位数名が決勝に進出。
予選、決勝の全体成績で順位を決定するそうです。
予選の成績も反映されるんですね。

ちなみに、「採点方法」は、独特な「ランキング方式」となっています。
要チェックです!

7種類のお酒について、間違っていると、それぞれ減点になるわけですが、減点の計算方法が少し特殊です。
記入した順位の「差の2乗」が減点されます。
つまり、間違った差が小さければ減点は少なくなり、逆に、間違った順位の差が大きければ大きな減点となります。

例えば、第1コーナー「ABCDEFG」で、「A」を順位「1」と記載していたけれど、第2コーナー「abcdefg」において「A」のお酒と同じお酒が「d」だったとして、

「d」を順位「2」と記載して、ニアミスだったら、順位の差は「2-1=1」となり、1の2乗である「1点減点」となり、減点は最小に抑えられますが、

「d」を順位「7」と記載して、大外ししてしまったら、順位の差は「7-1=6」となり、6の2乗である「36点減点」となり、大きな減点となってしまいます。

7種類のお酒の採点について、間違った順位が付けられていれば、すべてで、この減点が増えていくことになります。
もちろん全問正解すれば良いのですが、間違ったとしても、順位のズレを最小限に抑えることが決勝進出、上位入賞のカギとなるわけですね。

さて、以上の説明が終わり、ついに競技スタートです!

私は皆さんの邪魔にならないよう、一番後ろで体験させていただきました。
(写真やビデオを撮りながら、緊張していきました。)

まず、第1コーナー「ABCDEFG」から。
ラップがかかっているので、剥がします。
皆さんがラップを剥がしたのを確認して、きき酒スタートです!

自分は、スマホのストップウォッチを使って、時間を把握しました。

見た目をチェック、そして、香りをチェック。
気になったこと、特徴として感じたことをメモしました。

そして、口に含んでみます。
よく蔵元の皆さんが、鑑評会等できき酒をする際、「ジュルジュル」と口の中で空気を入れて香りなどを確かめる方法を取っているのをよく見ていたのですが、自分でやってみると、口に含める量や「ジュルジュル」する回数によって、感覚が大きく変わってしまうような感覚を受けていたので、今回は「ジュルジュル」封印で臨みました。

目の前にある白とオレンジの縦縞の紙コップが吐き器となっていて、きき酒したお酒を口から出す場合は、この紙コップに出しました。

見た目や香りに時間を使い過ぎたようで、口に含むきき酒に十分、時間が取れませんでした。
7分、短く感じました。
特徴をメモして、1から7まで記載しました。
私の場合、蔵元の存在も気になりました(笑)

あっという間の7分が終了し、隣の椅子に移動です。
2分のインターバル中、水を飲むなどして口の中をリフレッシュ。

第2コーナー「abcdefg」にも、ラップがかかっていて、これを剥がします。
全員がラップを剥がしたのを確認して、7分間のきき酒がスタート。

自分は「何となくこれかな」という近そうなところまでは到達している感じがしながらも、イマイチ、確信めいたものがつかめませんでした。
近いグループをまとめて、最終ディテールを確認して、順位を決めていった形でした。

7分は、本当に短いです!
時間内に、1から7まで記載したのですが、最後に確認したら「5」が2か所あって、頭がパニックになってしまいながら、何とか「失格」を回避しました。

投票用紙の上段だけでなく、「控え」の下段にも記載し、きき酒終了です。

終了後は、感染防止対策の観点から、各自、自分で片付けを行いました。
第1コーナー、第2コーナーのプラカップに残っているお酒をすべて、吐き器となっていた紙コップに移し、係員の誘導に従って順次、処理を行いました。

そして、投票用紙を残して、もう1ヶ所の会場に移動しました。
ここで、採点結果を待ちます。

この待ち時間に、YouTubeライブの様子を流そうということで、私がパソコンを持ってくることになっていたことをすっかり忘れていました。
組合の事務局の方に言われても、ポカン状態で、完全に頭から抜けていました。
大変、失礼しました。

司会の町田さんが機転を利かせてくれて、群馬SAKE TSUGUの自己紹介や、質疑応答コーナーの時間としていただきました。
出場20名の皆さんに伺ってみたところ、私と同じ初体験の方もいらっしゃいました。

最後に、技術委員長の西岡さんから、きき酒についてのアドバイスがありました。
「第1コーナーから第2コーナーに移ると、短期間でも、第1コーナーがどうだったか結構忘れてしまう。忘れないように特徴をメモしておくことが重要だ」とおっしゃっていました。

そんな話をしている内に、採点結果が出たようで、西岡さんから決勝進出者が発表になりました。

併せて、出場者全員に、予選の8種類の概要用紙が配られました。
今回は「大吟醸酒」「本醸造酒」「低アルコール酒」「生酒」「レギュラー酒」「純米大吟醸酒」「純米酒」という括りだったようです。

結果、8人の方が決勝に進出となりました。
最後の8人目で、私の名前が読み上げられ、ビックリ。

後で聞いた話ですが、体験参加であったものの採点結果が予選をクリアし、引き続き、体験をレポートしてもらおうとの判断だったそうです。

決勝進出者のみが、再び、競技会場に移動しました。
残りの方は、そのままの会場で、群馬産業技術センターの渡部さんによる講演となりました。

競技会場は、予選と同じ状態になっていて、同じく、第1コーナー7分、インターバル2分、第2コーナー7分でした。

予選以上のパニック状態でした。
第1コーナーでメモした特徴が、なかなか第2コーナーで定められず、もう何が何だか分からなくなってしまったくらいでした。

最後は、失格しないように、ただ数字を並べただけになってしまいました(笑)

終了後、予選時と同様に、自分でお酒の処理を行って、もう1か所の会場に戻りました。

採点が行われ、結果が発表されました。
上位3人が読み上げられ、群馬県酒造組合の吉田会長からトロフィーや表彰状が授与されました。

優勝者、準優勝者は、10月22日(金)に、リーガロイヤルホテル東京で行われる全国大会に出場されるそうです。
おめでとうございました!!
全国大会、頑張ってください!

ちなみに、私の決勝の結果は散々だったそうです…。
それにしても、多くの蔵元の皆さんが運営で動員されていて、皆さんの前での参加は、ものすごく緊張しました。
事前に、需要開発委員長の山川さんから、「そんな簡単なものではない。清水くんは仮に出場したとしても上位にならないから安心して」と言われていたので、まさかの決勝進出体験で、当日動員参加の蔵元の皆さんにも、それなりに楽しんでいただけたかと思います(笑)

後で聞いた話では、ここ数年、競技レベルが上がっているので、今年から難しくしたとのことでした。
決勝の結果公表はありませんでしたが、予選と比較して、更に難しい設定になっていて、おかげさまで予選以上のパニック状態になりました。

競技に使われたお酒はすべて普通に販売されている「群馬の地酒」だったそうですが、きき酒に精一杯で、どれがどのお酒かなんて考える余裕はありませんでした。

来年は、コロナの状況が改善して、もっと多くの方に出場していただけるようになっていると良いな、と話していました。
来年は、是非、皆さんもエントリーして、参加してみませんか?

終了後、西岡さんと島岡さんから私のきき酒結果について、優しく講評いただいた動画をおまけでアップします。

きき酒をする際の参考になるかもしれません!

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